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伊豆諸島の歩き方―出帆港と条件付きについて

伊豆諸島の歩き方。出帆港と条件付き

伊豆諸島ならではの観光や島の話などをゆるくお伝えする「伊豆諸島の歩き方。」
島ごとに異なる魅力を発揮する伊豆諸島9つの島に訪れる際に知っておくとちょっと便利なこと、楽しいtipsなどをお届けします。

伊豆諸島には出帆港(しゅっぱんこう)と条件付きという言葉が存在します。これは離島のなかでも伊豆諸島固有の考え方・ことばである…はずなのですが、細かい解説を見ないままなんとなーく目にしている人も多いかもしれません。まずは「出帆港」から説明していきましょう。

出帆港(しゅっぱんこう)とは。

出帆港とは、名のとおり「出帆」する「港」、つまり、その日船が出る港のことを指します。

そもそもなぜ日によって使う港が違うかというと、伊豆諸島では、島によって特定の方向の波や風に強い港を複数個並列で運用していたり、基本はこの港だけどこの港で着けないときはこっちの港!という形で、就航率を上げるために島の中に複数の港を整備・運用している島が多いためです。
利島、御蔵島、青ヶ島の定期便が就航する港は1つですが、このため3島の就航率は他の島と比べて低めです。

そのため、島のどの港から船が出るのかは、前もって知ることはできず、当日の海の状況をもとに決定されます。

さるびあ丸や橘丸は夜行なので、前日の夜には船が着く予定の港がわかりますが、朝になって港の状況が悪いと変わることも。

以前、さるびあ丸を降りる時に船員さんに「明日ってどっちの港から出ますか?」と聞いている人がいたのですが…それは船員さんにもわかりません。

伊豆諸島では必ずしも着いた港が帰るときの港ではないと覚えておいてくださいね。

ただし、出帆港は島の人も気にする情報です。東海汽船のサイトはもちろんのこと、島によっては防災無線で朝どの出帆港かお知らせしてくれることも。宿によっては、ダイニングやみんなの目のつくところに掲示してくれているところもあります。もちろん、送迎のついている宿であればきちんと出帆港へ送り届けてくれますのでご安心を。

条件付きとは

では次に「条件付き」ですが、これは「島に着くかどうか」に「条件がついている」ことを指します。

『もしかしたら着けないかもしれないけど、乗るなら乗せてくよ』
…ということです。

欠航が確定しているほど海上状況が悪いかといわれるとそうではないけれど、島まで来てみてから、予報を上回って風が強くふいていたり、うねりが強い場合には欠航してしまうということになります。
船の場合は基本的に内地から島にいく場合のみ条件付きのことが多いです。
また、条件付きは飛行機やヘリコプターでも起こります

島に着けなかったときは、船の場合のみですが差額を精算することで他の島で降りることもできます。
たとえば、利島にいくつもりで条件付きのさるびあ丸に乗ったものの、朝大島に付く前に利島の欠航が決まってしまったときは、差額を払い戻して大島で降りるか、追加料金を払って新島や式根島、神津島で降りることも可能です。もしくは、ずっとさるびあ丸へ乗り続けて東京へ戻って来ることも可能です。
もし下船せずに戻ってきた場合は運賃がかかりません。

条件付きのとき、どう動くか!を色々ワクワクしながら考えられるようになると、かなり伊豆諸島マスターかも。

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この記事を書いた人

伊豆諸島専門WEBメディア「伊豆諸島ファン!」運営。島の情報発信をライフワークに、モデル・ライター・ガイド・アンバサダー・物産展売り子として活動。島への愛と行動力で、島を繋ぐ架け橋に!