伊豆大島のシュウちゃんって誰?伊豆諸島には海を見てはいけない日がある?
伊豆諸島に古くから伝わる「海難法師」「ひいみさま」「二十五日様」の伝説は、1月24日の夜に現れるとされる霊にまつわるものです。この伝説は泉津地区にかぎらず、伊豆諸島全体に微妙な違いはあれど「ひいみさま」または「海難法師」等の名前で共通の伝承として知られています。
海難法師とは
島によって諸説あり、詳細が違うのですが、大きくはこのような言い伝えです。
悪代官の殺害を企てた人たちの霊が出てくるバージョンの言い伝えでは、悪代官の暗殺後、各島を南下しながらどこかの島に匿ってもらおうとしたものの、悪代官とはいえ代官様を暗殺してしまった!という重罪の追求がかかることを恐れて島が受け入れを拒否。海をさまよいつづけた結果、ついに難破してしまったという内容になっています。
いずれの言い伝えも、①悪代官が島民を苦しめていて、何かしらの故意の方法で暗殺してしまったこと。
②誰かしらが海で死亡してしまったこと が共通の内容になっています。
海難法師は何月何日?
海難法師は1月24日が該当しますが、神津島では現在も旧暦を採用しているため毎年日付に変動があります。
新暦から1ヶ月程度ずれた2月中旬~3月上旬ごろになり、観光協会などで告知がありますので、冬の時期に来島する場合は二十五日様に該当する日なのかどうか調べておきましょう。
ひいみさまの日はどうなる?
海難法師の日は各島で微妙に違いがありますが、スーパーを含めたお店が日没前に営業を終了するか、この日丸一日がお休みになるところも。玄関の戸にトベラの枝を挟む、日没後は外に出ない、家の中でも静かに過ごす、明かりをつけない、早めに寝るなど、夜に外出したり騒いだりしないことが共通しています。これにプラスして「海を見てはいけない」という内容が加わる地域もあります。
この日にお仕事や観光で来島した場合には、絶対に夜に出歩かないことと、いつもより早めに寝るのを心がけてください。
島で海を見ないって無理では?と思われるかもしれませんが、要するに家から極力出ないってことです。
「霊なんかいないやーい」という方は、購入前の飲食物を店内で開けて食べない、みたいなマナーの観点で考えてくださいね。
また、この言い伝えは島の人達はどちらかというと話したがらない話題でもありますので、根掘り葉掘り聞くのはおすすめしません。「いつもどうしている?」「何時頃までに宿に戻ったら良い?」などの質問をしたいときは、ある程度デリケートな話題であることを前提にきいてみてください。
伊豆大島のシュウちゃんって誰?
この海難法師の話題で出てくるのが伊豆大島のシュウちゃんなのですが、ネット上の怪談で出てくる海難法師によく似た話で出てくる登場人物のようです。もし怪談が好きで海難法師・ひいみさまに辿り着いた方は、新島出身の怪談師うえまつそうさんがYoutubeで語っていますのでぜひそちらへ。