溶岩を歩く:火山体験遊歩道と阿古小中学校跡
1983年(昭和58年)10月3日に起きた噴火では、特に阿古を中心に溶岩が流れ込み、300世帯を超える民家・商店などが被災しました。噴火の起きる前の阿古地区は、『阿古温泉郷』と呼ばれるほど温泉と漁業でにぎわう、三宅島を代表する観光地でした。
人的な被害(死亡者)こそなかったものの、この噴火で家や仕事を突然失ってしまった島民の方が数多くいました。
「火山体験遊歩道」では、当時の被災状況の記録がわかるほか、ウッドデッキを渡って溶岩の中を散策することができます。溶岩の下に一般の民家や民宿などが今もそのまま埋まっており、なかでも特徴的なのは「阿古小中学校跡」。10メートルを超える高さで集落を襲った溶岩流は、ちょうどこの校舎でせき止められる形となりました。
40年以上が経過した現在も、ジオサイトや防災の大切さを伝えるための施設として現存しています。
入場料などは必要なく、いつでも行けるため、三宅島に訪れたら一度は見てもらいたい印象的なスポットの一つです。