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にいじまぐ
表紙・紙面グラビア担当の「にいじまぐ」

伊豆大島のあんこさんとは?

伊豆大島あんこさん

撮影:@FUNAさん

伊豆大島には、あんこさん(あんこ衣装)と呼ばれる伝統的な装いがあります。
この衣装は、現在では主に観光にかかわる際やあんこ踊りなどの際に着用され、お祭りや行事などで見ることができます。

「あんこさん」とは

もともとは伊豆大島の方言で島の女性たちを呼ぶ際の呼称でした。ねえさん、あねさん等、年上の女性を指す「お姉さん」という意味の言葉から発生したと言われています。

伊豆大島にかつて水道がなかった頃、水くみや薪の調達、椿の実を拾うのはすべて女性の仕事でした。
重い水桶を頭上に乗せて運搬するのに手ぬぐいを被り、薪や椿の実を拾い纏めたり、着物のダメージを軽減する用途で前垂れをするのが島の女性の作業時の格好として定着しました。

やがて伊豆大島に水道が通り、そうした作業が減ると、徐々に作業着的な格好から「島の観光のシンボル」として扱われるようになり、現在に至ります。

あんこさんの特徴1:手ぬぐい

あんこさんの衣装は手ぬぐいと絣の着物、前垂れから構成されます。特に頭にかぶる手ぬぐいは、汗や手を拭くハンカチ的な使われ方をする手ぬぐいや、入浴時に使う手ぬぐいとは別のものを使用し、特にデザイン性を重視していたと言われています。

現在のあんこさんは白地に三原山と椿のイラスト、そして「大島節」の一節が描かれた手ぬぐいをかぶっています。

手ぬぐいに厚紙などを挟んで形を作り、風に吹かれているイメージで若干左右差があるようにかぶります。

あんこさんの特徴2:前垂れ

あんこさんの着付けは途中まで一般的な着物と同じですが、大きな違いは帯を締めずに前垂れを着用することです。
かつては帯だけでなく紐を締めずに前垂れを着用していましたが、現在はいわゆるマジックベルトを締めた上に前垂れを結ぶことが一般的です。

現在の多くの前垂れはリバーシブルになっており、ピンク色と黄色があります。
ピンク色は未婚(ミス)、黄色だと既婚(ミセス)を表すのですが、複数人で着用する場合は統一性を重視することもあり、必ずしもそうとは限らないこともあります。

伊豆大島 あんこさん
こちらはピンクの場合

あんこさんモチーフ

また、伊豆大島内にはあんこさんにちなんだものがたくさんあります。 例えば「あんこ人形」という木彫りの人形や、マスコットの「あんこねこ」などです。お土産として購入できるものもありますので、ぜひお土産店で見てみてくださいね。

大島観光協会公認のあんこさんLINEスタンプもあります。使い勝手よく便利なのでぜひ!

あんこさんは、伊豆大島の文化や歴史を象徴するものとして、多くの人々に愛されています。 伝統を守りながらも着なじみのよいデザインのあんこ衣装もあり、観光客向けの着付け・レンタル付きのプランを提供している宿もあります。あんこ衣装を着用することで、伊豆大島の文化に触れることができるとともに、地元の人々との触れ合いも楽しむことができます。

参考文献:東京宝島 大島チーム「あんこさん」

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この記事を書いた人

伊豆諸島専門WEBメディア「伊豆諸島ファン!」運営。島の情報発信をライフワークに、モデル・ライター・ガイド・アンバサダー・物産展売り子として活動。島への愛と行動力で、島を繋ぐ架け橋に!